走り始めた私を襲った、まさかの「挫折」
ランニングを始めたばかりの頃のあの高揚感。2024年8月、私も「これから走るぞ!」と意気揚々としていました。きっとあなたも、走り始めたばかりの頃は「怪我なんて自分には関係ない」そう思っていたかもしれませんね。私もご多分に漏れず、そんなふうに楽観視していました。
しかし、そんな私のランニングライフは、わずか1ヶ月でまさかのストップ。右膝に違和感を覚え、次第に痛みに変わっていったんです。
「なぜ私が?」と戸惑った、突然の痛み
「無理して走っていたわけじゃないのに…」。正直、そう思っていました。走り始めて実質1週間、合計でたった14km。1回のランニングで30分も走れば、足も呼吸も限界という、まさに初心者丸出しの状態でした。無理はせず、体の声を聞きながら走っていたつもりだったのに、なぜか怪我をしてしまった。 この「なぜ」という感覚は、走り始めたばかりのあなたもいつか直面するかもしれません。
痛みが出始めてからは、まさに絶望と焦燥感の毎日でした。「せっかく走り始めたのに、もう終わりなのか?」「みんなは楽しそうに走っているのに、どうして自分だけ…」「どうせ自分なんて何も達成できないのね」そんなネガティブな感情が頭の中をぐるぐる巡りました。
「早く治さなきゃ」という焦りと、見えないゴール
痛みでほとんど走れない日々が2週間ほど続きました。この間、「早く治さないと、このまま走れなくなってしまうんじゃないか」という焦りが募るばかり。でも、どうすれば痛みが引くのか、どこに相談すればいいのか、何もわからず、ただただ痛みが引くのを待つばかりでした。病院に行くにしても、「どこの整形外科がいいんだろう…」と尻込みしてしまい、結局受診せずじまい。これも、初心者が陥りがちな「あるある」 なんじゃないかと思います。
でも、この何もしない期間で、ひとつだけ頑張ったことがあります。それは、モチベーションを維持すること。痛みが軽い日は、たった15分程度ですがウォーキングに出かけました。これで痛みが治るわけではないけれど、外に出て体を動かすことで、気分転換になり、どうにか気持ちを切らさずにいられました。
怪我を通して見えた、自分の体と向き合う大切さ
今振り返ると、私が怪我をした原因はいくつも考えられます。
- 「怪我しないように」という意識が、かえって危険信号を見過ごさせた。 「まだ大丈夫」「気のせいかな」と、足の小さな違和感を軽視してしまったんですよね。
- そもそも自分の体の「異変に気づくセンサー」が鈍っていた。 違和感を通り越して、はっきりとした痛みが出て初めて「おかしい」と気づくような状態でした。
- 体のバランスが崩れていて、一部の足に大きな負担がかかっていたのかもしれない。 走り始めたばかりの頃は、ただ「走ってる」という感覚だけで、フォームなんて全く意識していませんでした。小さい頃の記憶を頼りに「なんか走れてる」という感じで走っていたのが、きっと問題だったのでしょう。
この怪我は、私にとって大きな転機となりました。ランニングは、ただ走るだけじゃない。自分の体と向き合い、その声に耳を傾けることの大切さを教えてくれたんです。
初心者のあなたへ:走れない時も成長のチャンス
これからランニングを始めようとしているあなた、あるいは走り始めたばかりのあなたに、私から伝えたいことがあります。それは、
怪我は「する」ものだと心構えをしておこう。
「自分だけは特別」なんて思わないでください。どんなベテランランナーも、一度は怪我を経験しているはずです。だから、もしあなたが走り始めて少しでも「いつもと違うな」「変な感覚があるな」と感じたら、迷わず立ち止まってください。走っている途中で止まっても、何の罰則もありません。
怪我をしてから治すことは精神的にも苦痛ですし、走れない期間が一定あります。怪我の手前の違和感で気づけて立ち止まれると、どちらが早くまた楽しく走れるようになるか、考えてみてください。
焦る必要はありません。ランニングは一生続けられる趣味です。
走れないときも、それは「成長のチャンス」です。 程度にもよりますが、ランニング初期の怪我は、あなたの新しい趣味のランニングを終わりに導くものではなく、むしろ自分の体と向き合い、長く楽しく走り続けるための大切な気づきを与えてくれるでしょう。私も、この経験を経て、以前よりも慎重に、そして何よりも楽しく走れるようになりました。
あなたのランニングライフが、怪我なく、長く続くことを願っています。痛みがあるときは無理せず治療を開始してください。あなたのケガにまつわるエピソード教えてください。