何でも聞ける自分だけのAIランニングコーチのつくり方
「ランニングって、わからないことだらけだな」と思うことはありませんか。
フォームが正しいのかどうか。心拍数が高すぎるのか低すぎるのか。疲れているのに走るべきか、休むべきか。こういう疑問って、ネットで調べてみても答えが散らばっていて、自分に当てはまるかどうかもよくわからない。
かといって、パーソナルコーチを雇うのはハードルが高い。金額的にも、「初心者なのに大げさかな」という気持ち的にも。
私は今年の2月から、AIをランニングコーチとして使い始めました。もうすぐ2ヶ月。使ってみてわかったのは、「調べる道具」として使うより、「継続的に相談できるコーチ」として使う方が、はるかに価値があるということです。
この記事では、私が実際にやっている使い方を紹介します。
AIコーチと普通のAI検索の違い
「AIに聞く」というと、検索の延長として使っている人が多いと思います。「ランニングフォームのコツを教えて」と聞いて、答えをもらって終わり。
でも、それだと人間のコーチとは全然違う。
コーチがすごいのは、あなたのことを知っていることです。先週どんな練習をしたか、どんな怪我の履歴があるか、今どんな目標を持っているか。それを踏まえたアドバイスをくれるから、意味がある。
AIも、工夫次第でこれができます。
一番大事なポイント:「プロジェクト機能」で文脈を積み上げる
Claude(私が使っているAI)には「プロジェクト」という機能があります。
イメージとしては、かかりつけの整形外科のカルテに近いです。初めて行くクリニックでは「どこが痛いですか?」から始まりますが、かかりつけ医なら「前回の足首の調子はどうですか?」と聞いてくれる。プロジェクト機能は、AIにそのカルテを持たせるための仕組みです。
具体的には、ランニング用のプロジェクトを作って、こんなファイルを保存しています。
- 今月のトレーニングメニュー
- これまでに発見したフォームの課題とその対策
- 怪我の履歴
- 目標レースとタイム目標
これで、毎回「私は北海道マラソンを目指していて、左足首に問題を抱えていて…」と一から説明しなくて済みます。AIがすでに知っているので、そのまま本題から話せる。
「先週右アキレス腱が張った気がするんですが」と言うだけで、自分の練習量や過去の怪我を踏まえた返答が来ます。これが、単なる検索との一番大きな違いです。
実際にどんなことを相談しているか
フォームの問題を一緒に探る
私が一番驚いたのが、フォームの相談です。
右アキレス腱が痛くなったとき、AIに症状を伝えていくと「片脚ヒップリフトをやってみてください」と言われました。…ヒップリフトってなんだ? そこから始まりました。
わからないことを何度聞いても嫌な顔ひとつしない(当たり前ですが)。納得いくまで聞き返せるし、写真を撮って「これで合ってますか?」と確認することもできます。対話を重ねるうちに、痛みの原因がどこにあるのか、少しずつ構造が見えてきました。
ネットで調べると一般的な情報しか出てこない。AIとの対話なら、自分の症状を伝えながら一緒に絞り込んでいけます。
データの読み方と知識の補完
スマートウォッチを使っていますが、正直、出てくる数字の意味が全部はわかっていませんでした。スクリーンショットを送ると、数値の意味を説明しながら「今日は強度を落としたメニューにしましょう」と提案してくれます。
「なぜ心拍数が高いのに楽に感じるの?」「乳酸って悪いもの?」こういう素朴な疑問も、「初心者ですが…」と前置きすれば難しすぎない言葉で答えてくれます。
知識が積み上がると、練習の意味がわかるようになります。「なんとなく走る」から「なぜこのペースで走るのか」がわかる走りへ。モチベーションの質も変わってきます。
私が実感している変化
2ヶ月使ってみて、いくつか具体的な変化がありました。
右アキレス腱の痛みが消えました。フォームの相談を重ねた結果、疲れる場所がふくらはぎから臀筋に変わってきました。「正しい疲れ方」という概念を初めて意識するようになったのも、AIとの対話がきっかけです。
ひとつひとつの練習を「こなす」感覚から、「確認しながら積み上げる」感覚に変わってきたと思っています。
始め方:最初の一歩
まずはClaude(claude.ai)のアカウントを作り、ランニング用のプロジェクトを一つ作ってみてください。
最初に入れる情報はシンプルでいいです。
- 今の目標(どんなレースを目指しているか)
- 現在の走力(月間走行距離、最近のレースタイムなど)
- 抱えている悩みや怪我
これを書いたテキストファイルをプロジェクトに保存して、「私のランニングコーチとして相談に乗ってください」と話しかけるだけ。
最初から深い相談じゃなくていいです。「今日10km走ったんですが、ペースはこのくらいで…」という日常の報告から始めても、話が積み上がっていきます。
まとめ
- AIを「検索ツール」ではなく「コーチ」として使うには、文脈の積み上げが大事
- プロジェクト機能でトレーニング情報を保存しておくと、毎回説明しなくて済む
- フォームの悩み、データの読み方、運動科学の疑問——幅広く相談できる
- 完璧な使い方じゃなくていい。「今日どうだったか」を報告するところから始めれば十分
人間のコーチと違って、深夜に質問しても怒られないし、初歩的なことを聞いても笑われない。初心者にこそ、案外向いているツールだと思っています。
北海道マラソンまであと5ヶ月。このコーチと一緒に走り続けます。
\ あなたはAIをランニングに使ったことがありますか? / どんな使い方をしているか、ぜひコメントで教えてください。
